松戸地区の二重山稜は断層の影響を受けていると読み取れる図4.11
2015年1月12日、設楽町田口の奥三河総合センターにおいて映画「ダムネーション」の上映会がありました。映画の後の2部として、設楽ダム予定地周辺の地質地盤問題についての報告を行いました。その際配布した資料を掲載します。当日のダム予定地周辺の地質調査がどのように行われてきたかについての解説の要点は、以下の3点です。
第1点、ダムサイト右岸松戸地区は、二重山稜地形となっていて、大きな地すべり土塊もあり、詳しい調査が必要にもかかわらず、調査が見送られ、断層~弱線の存在が隠されている
第2点、ダムサイト左岸直上流の江ヶ沢付近の地山を横断する断層について、国は地山まで達しないとの仮定をして調査をせず、問題を先送りしており、水漏れが起きる可能性が高い
第3点、田口西南部のダム湖に接する地山について、国は「岩盤でできている」と言っているが、実際は新第三紀の堆積層からなっており、田口市街地の地下にダム湖の水が浸透してさまざまな被害を引き起こす可能性が高い
すなわち、国が行ってきた地質調査は、ダムの建設を行うために問題点を覆い隠すのものであって、住民の安全を確保するためのものではありません。